子どもたちは夜と遊ぶ フラッシュバック
心に残った言葉
I 私自身
EYE 傷つけられた僕の左目
愛 その価値を認め、大事に思う心
哀 あわれむ心
i 虚数 存在しない
藍 深い、青色
これは扉に書いてある言葉で、色々な「アイ」の定義であり、それぞれ物語にリンクする。初めて読んだときは物語を知らないため、読者にこの物語の中身に期待を抱かせ、読み終わった後に読んだときはそれぞれの意味をかみしめることで、余韻に浸ることのできる言葉だ。
特に、i の定義は理系の私にとって非常に印象にのこるフレーズだった。同じ発音に、存在しない虚数が含まれていることで、ここより上の私自身から憐れむ心までも存在があやふやのように思えてきたからだ。物語の中でこれらがどのように絡まりあっていくかは今回触れないけれど、ほとんど物語を忘れてしまっている今でも切ない気持ちを思い出させる冒頭であると思う。